【2027年4月】永住権の要件が変わる|「3年でOK」特例の終了と取消し制度を解説

永住権の要件が変わる 永住権の基本情報

「永住のルールが2027年に変わると聞いたけれど、自分に関係あるの?」という質問が増えています。

結論からお伝えすると、今「3年」の在留期間で永住申請を考えている方には、大いに関係があります。

改訂された永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)により、2027年4月1日から2つの大きな変更が実施されます。

この記事では、変更の中身と「いつまでに何をすべきか」を、永住申請を専門とする解説します。

変更①「3年の在留期間でOK」の特例が終了します

永住申請には「現に有している在留資格について、最長の在留期間をもって在留していること」という要件があります。

本来の最長は「5年」ですが、現在は「3年」の在留期間があれば最長扱いとする特例運用が続いており、実務では3年ビザで多くの方が永住を取得してきました。

この特例が、2027年4月1日以降は終了し、「原則として5年」の在留期間が必要になります。

経過措置|今3年ビザの方は「期間内の最初の申請」まで従来どおり

2027年3月31日時点で「3年」の在留期間を持っている方は、その在留期間内に許可・不許可の「処分を受ける」場合の初回に限り、従来どおり3年で扱われます。

ここは読み違えやすいところです。ガイドラインが求めているのは「在留期間内に申請すること」ではなく、「在留期間内に処分(結果)を受けること」です。

永住審査には実務でおおむね6か月〜1年かかります。つまり3年の在留期限のギリギリに申請しても、期限までに結果が出なければ経過措置は使えません。在留期限から逆算して、少なくとも1年前には動き出すのが安全です。

整理すると、次のようになります。

あなたの状況 とるべき行動
今「3年」ビザで、他の要件も満たしている 2027年3月末までの申請が大きな分かれ目。早めに準備を始める
今「3年」ビザだが、納付状況などに不安がある まず不安要素を解消してから申請(駆け込みは不許可のもと)
今「1年」ビザ 次回更新で「3年」を取得し、経過措置または5年取得後の申請を検討

在留期間の要件について詳しくは、永住申請の在留10年の数え方もあわせてご覧ください。

変更② 永住許可の「取消し制度」が始まります

同じ2027年4月1日から、永住者の許可を取り消せる制度が施行されます(令和6年の入管法改正によるもの)。

取消しの対象になるのは、次の2つのケースです。

1つめは、税金や社会保険料を「故意に」滞納した場合です。

2つめは、殺人・強盗・詐欺など一定の重大犯罪で拘禁刑に処せられた場合です。

「故意に」とは、払えるのに払わないケースを指します。

病気や失業など、やむを得ない事情で納付できない場合は対象外とされています。

また、取消しになった場合も直ちに退去ではなく、原則として「定住者」などへの在留資格変更が想定されています。

すでに永住を持っている方も対象になるため、取得後も税・年金・健康保険の期限内納付を続けることが、これまで以上に重要になります。

納付に不安がある方は、年金・税金の未納があると永住申請は無理?で挽回手順を確認してください。

2026年10月1日にガイドラインが改定されました(確定)

出入国在留管理庁は2026年10月1日、永住許可に関するガイドラインを改定しました(8月4日に案を公表し、パブリックコメントを経て確定したものです)。

改定で加わった主な内容は次のとおりです。

  • 収入:世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準に継続して達しているか(基準の引き上げ)
  • 年金:将来の受給見込額が、上記の年収水準で30年間厚生年金に加入していた場合の水準に達しているか(新規追加)
  • 日本語能力:「日本語教育の参照枠」のB1相当以上を求める(新規追加)
  • 子の就学:学齢期の子を就学させていなければ消極評価(新規追加)
  • 配偶者の特例:日本人・永住者の配偶者等の特例を、婚姻3年+在留1年から婚姻5年+在留3年へ伸長

適用は原則として2027年4月1日以降の申請からです。ただし、収入と「公共の負担とならないこと」の2つは、2026年4月1日以降に申請して10月1日時点で審査中の申請にも適用されます(ガイドライン第6)。

このほか、2027年4月1日以降の申請では、長期の出国(過去10年以内に1回半年以上、または通算2年6月以上の不在)が原則として消極評価になることや、日本の制度・ルールへの理解も考慮されることが明記されました。

手数料も2026年10月1日から20万円になりました

要件の変更に加えて、永住許可の手数料が2026年10月1日から1万円→20万円に改定されました(出入国在留管理庁が2026年8月28日に公表)。2026年9月30日までに受け付けられた申請は、許可が10月1日以降になっても1万円です。金額を決めるのは許可の日ではなく申請の日です。

詳しくは永住権の申請手数料が約20万円に?いつから・いくらになるのかで解説しています。

Q1. 2027年4月より前に申請すれば、3年ビザでも大丈夫ですか?

2027年3月31日までに申請があった永住許可申請は、在留期間「3年」でも「最長の在留期間」として取り扱われます。

ただし2027年4月1日以降の申請になる場合は、前述のとおり「3年」の在留期限までに処分を受けることが条件になります。審査に6か月〜1年かかることを踏まえ、余裕をもった申請をおすすめします。

Q2. すでに永住を持っています。何かすべきことはありますか?

取消し制度の対象は「故意の滞納」と「重大犯罪」です。

税・年金・健康保険を期限内に納め続けていれば、過度に心配する必要はありません。

Q3. 日本語の試験が必要になるのですか?

2026年10月1日改定のガイドラインで、「日本語教育の参照枠」のB1相当以上の日本語能力を有しているかが考慮要素になりました(高度人材とその家族、日本で初等・中等教育を累計6年以上受けた人などは例外)。

適用は2027年4月1日以降の申請からです。

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※本ガイドは情報提供(手引き)です。全国どなたでもご利用いただけます。許可を保証するものではありません。

まとめ|「3年ビザ組」は2027年3月末が分かれ目

2027年4月から、永住の在留期間要件は「原則5年」になり、取消し制度も始まります。

今「3年」の在留期間で要件を満たしている方にとって、2027年3月末までに申請できるかどうかが大きな分かれ目です。

審査には6か月〜1年程度かかり、書類の収集にも1〜2か月かかるため、逆算すると準備を始めるなら早いに越したことはありません。

※本記事は、出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定)」、同「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」(2026年8月28日公表)にもとづいて2026年10月3日に更新しました。最新情報は出入国在留管理庁の公式発表をご確認ください。